佛教大学学長 伊藤 真宏

このたび、佛教大学第13代学長に就任いたしました、伊藤真宏です。もとよりその器ではございませんが、皆様のお力添えを得て、努めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
ご存じのように大学とは、教養を身につけ、専門性を高め、免許・資格などを取得し、社会に貢献できる自分をつくるところです。また、課外活動や社会体験を通じて、一人で生きているのではないことを自覚し、協調性を養い、他者を尊重できる自分になるところでもあります。
佛教大学はこれまで一貫して、仏教精神を根底に、自分を大切にし、他者をも大切にできる人、そんな人材を100年以上にわたって社会に輩出してきました。仏教精神とは、眼の前に起こる現実をしっかり見据え、自分のなすべきことをなすことに他なりません。
浄土宗を開かれた法然上人の思想の根幹に「還愚(げんぐ)」という考えがあります。それは本当の自分を認め、その自分が確かにできることを携えて、着実に未来へ歩んでいくことです。
佛教大学で学んだ同窓の皆さまは、自分を大切にし、そして他者をも大切にできる人となって、お元気でご活躍のことと存じます。しかしながら、コロナ禍においては、皆さまも大変不自由な生活を強いられておられることでしょう。佛教大学も他大学同様、遠隔授業が中心となり、2019年度卒業式や2020年度入学式は挙行できず、その年の卒業生や新入生にとっては残念な状況になりました。2020年度の春学期、学生は大学への登校もできず、部屋でコンピュータに向かう毎日となり、教員も講義や学生指導に苦労いたしました。通信教育課程もスクーリングが遠隔授業となり、来学の機会を楽しみにしていた学生にとっては残念だったことでしょう。秋学期には一部の講義以外、大学の方針のもと、感染防止の方策を講じつつ対面授業を再開しましたが、様々な課題も残りました。
コロナ対策や学生への援助、さらに18歳以下の人口の減少や文科省の定員厳格化指導などの要因によって、私立大学が置かれている状況はさらに厳しいものとなっています。その中で佛教大学は、輝く未来に向けて、選ばれる大学、行きたい大学、薦めたい大学、そして持続可能な大学を目指しておりますが、同窓の皆さまのお力なしに実現することは叶いません。本学を卒業された同窓の皆さまの社会におけるご活躍とご支援こそが、大学の目的を達成に導いてくれるものと信じております。皆さまの母校に対しまして、ますますのお力添えをお願い申し上げます。
同窓の皆さまに、リニューアルした佛教大学を訪れていただく機会がございます。毎年「佛教大学ホームカミングデー」を鷹陵祭に合わせて開催しております。コロナ禍においては遠隔での開催ですが、そこへのご参加はもちろん、いつでも、新しくなった母校へ、晴れてお越し下さることを教職員一同、こころよりお待ち申し上げます。